Magazine Oi!
2005-12-29
秋夜
今夜も蝦蟇(がま)となって
縁側から庭を見ていると
なにやら懐かしく
わびしさ限りなし
どこにどうして
俺はいたかと思い返せば
ここにこうして、昔から
いたのだったと
土の塀にも石の庭にも
青い月の光が
笹の植え込みにも
あふれるほどにそそいで
あたりはもう
静かな湖の水の底
ゆらゆら俺も
月光に泳ぎ出そうか