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2011-08-15
この人を見よ
ほかでもないあの人が
いばってる
ほかでもないニーチェ氏が
けさの夢を自慢している

ゆうべ、N 氏は
眠られぬまま浜に出た
小舟をこいで沖へ乗り出した
一時間だったのか、それとも二時間ほどか
あるいは一年だったのか
目をさますと夜が明けていた

《何があったのだ? 血が流されたのか?
 何もなかったのだ! われわれは眠った、
 みんなが眠った。――ああ、なんとよく
 眠りこけたことか!》

カモメの群が笑ってる、感心もしている
眠りこけたことさえ
この人は自慢の種なのだ