Magazine Oi!
トマトは種を抜いてから食え
なんて今ごろ教えられても
すでにトマトは、腹の中で芽を出して
根も張って、とっくに手遅れ
- トマト男
2016-10-11
自転車レースの夢
男二人女一人で自転車レースをはじめる。
私(男)は後ろに荷台の付いたママチャリ。あとの二人はスポーティーなタイプ。

暮れかかって薄暗い住宅街の道を走る。
女が先行する。
走りっぷりから見て、彼女がいちばん速そう。私は勝てないかも。そこで男のほうにワンツーフィニッシュを持ちかける。二人で前に出て女の進路をふさぎ、最後は男二人の勝負に持ち込む作戦。それなら私に勝ち目がある。
勝負の前に負荷を減らしておこうと、自転車を止めて荷台の荷物(新聞紙につつんだ野菜)を外し、民家の庭に投げ込む。
そのあいだに他の二人は先に行ってしまい、姿が見えない。
自転車を止めなくても荷物は捨てられたのに、と思いながらあとを追う。

日が暮れきって、あたりは真っ暗。
後ろから来る自転車につぎつぎに抜かれる。私の自転車の電灯が不調で前が見えず、スピードが出せない。

すぐに夜が明ける。
大きな農家の庭先を通る。すでに人が起きていて、庭で仕事をはじめている。
庭先を抜けると道が何本も枝分かれしている。そのうえ曲がりくねっているので先が見えない。褶曲した地形で、道は登ったり下ったりしている。
いちばん右の道を行くと造成中の土地に行き当たり、ブルドーザーやロードローラーが動いている。土の色が黒く地味は豊かそうだが、宅地か工場用地にでもなるらしい。
ここには二人の姿はない。
枝分かれの場所までもどって左側の道を行くと、こんどは野球グラウンドを二つか三つあわせたような広い草地。ところどころ掘り返されて、鉄管の埋設工事が行われている。
ここでも二人はみつからない。
三本目の道を行くと、沼地に先をさえぎられる。
やはり二人はいない。

あいつらレースをやめて、どこかでよろしくやってるのではないか。