狂牛
遠い街道を疾駆する狂牛の
蹄の音を聞いたのは
いつの夢だったか
汗ぐっしょりの
夏の夜明け
だったろうか
隣に誰が寝ていたか
おれ一人の夢だったか
誰かと二人で見たのだったか
だけど、あれは
夢なんかではなくて
遠い街道を
たしかに狂牛が
駆け抜けたのではなかったか
夢と記憶は
似たようなものだから
おれはそれを
夢と呼んでいるだけ
蹄の音を聞いたのは
いつの夢だったか
汗ぐっしょりの
夏の夜明け
だったろうか
隣に誰が寝ていたか
おれ一人の夢だったか
誰かと二人で見たのだったか
だけど、あれは
夢なんかではなくて
遠い街道を
たしかに狂牛が
駆け抜けたのではなかったか
夢と記憶は
似たようなものだから
おれはそれを
夢と呼んでいるだけ