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2010-02-05
百年前
大逆事件から今年で百年というので、Wikipedia で1910年の項を見てきた。

1月23日 - 逗子開成中学の生徒ら12名が乗ったボートが遭難し全員死亡(真白き富士の根)
2月14日 - 伊藤博文暗殺犯(安重根)に死刑判決(処刑3月26日)
4月1日 - 文芸誌「白樺」創刊(武者小路実篤・志賀直哉ら)
5月1日 - 文芸誌「三田文学」創刊(永井荷風)
5月19日 - 地球がハレー彗星の尾の中を通過(欧米では18日)
6月1日 - 大逆事件: 幸徳秋水・管野スガら検挙
6月14日 - 柳田國男「遠野物語」
8月22日 - 韓国併合: 日韓併合条約調印
12月19日 - 徳川好敏大尉(アンリ・ファルマン複葉機)日野熊蔵大尉(グラーデ単葉機)日本初の動力飛行

百年前はまだ明治だった。ただし、「白樺」や「三田文学」が創刊されて、時代はすでに大正の気配。大逆事件があり、「遠野物語」が書かれた。大正気分の歌「真白き富士の根」は、上のボート遭難事故の追悼式で発表されたが、大正時代に入ってレコードや楽譜が発行され、演歌師によって一般に広められた。

幸徳秋水らの処刑は翌年1月。
大逆事件をイメージして書いた詩があったが、ネットに出してなかった。別サイトを閉鎖したとき転載しそこなったらしい。
次の詩をディスクから回収。

春三月

あそこにも一つ
ここにも一つ
桜の枝に
男たちが吊るされている
女も吊るされている
風が吹くと
いっせいに花びらが降りそそいで
恐ろしくも懐かしい

春三月は
知恵の足りない男や女が
くびり殺され花に舞う月