蒼の時代
まばらな樺の
蒼い林の向こうに
蒼い草原が広がり
見れば
数人の吸血鬼が
蒼い月光を浴びながら
力無く連れだって
それでも
目ばかりは光らせ
ああ、そうか
やつらは
人類の出現を待っているのだ
ときおり
二人ずつ抱き合って
青白い犬歯を
たがいの首にあてているのは
遠い未来に備えて
生き延びるための代用食
恋でもあり
食事でもある
彼らの抱擁の
なんと不味そうなこと
だが吸血鬼たちよ
嘆くことはない
やがて人類が
地上に生まれ出ることは
すでに決まっているのだから
蒼い林の向こうに
蒼い草原が広がり
見れば
数人の吸血鬼が
蒼い月光を浴びながら
力無く連れだって
それでも
目ばかりは光らせ
ああ、そうか
やつらは
人類の出現を待っているのだ
ときおり
二人ずつ抱き合って
青白い犬歯を
たがいの首にあてているのは
遠い未来に備えて
生き延びるための代用食
恋でもあり
食事でもある
彼らの抱擁の
なんと不味そうなこと
だが吸血鬼たちよ
嘆くことはない
やがて人類が
地上に生まれ出ることは
すでに決まっているのだから