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2012-01-28
文学百年の難問
ダダはこのようなものであるとか、ダダは何物でもないとか、100年近い昔、ダダは盛んに宣言を発したが、宣言どおりのダダな詩をダダが書くことはなかった。というか、書けなかった。
それより少し前、今からちょうど100年前の1912年、未来派もこんなことを言った。
  • 名詞を思いつくまま並べて統辞法を破壊せよ。
  • 動詞を不定法のまま使え。
  • 形容詞を廃止しろ。
  • 副詞を廃止しろ。
けれども、未来派も未来派な詩を書くことはできなくて、政治に行ってしまった。そのほうがモテるから。
彼らと並走した超現実主義も同じ。ああだこうだと言うだけは言ったが、そのとおりの超現実な詩は書けなかった。
詩なんか、名詞をべたべた並べておけばいい。
形容詞とか副詞とかいらないんだよ。動詞の活用もいらない。
でも、形容詞や副詞を使うとモテる。
活用もできる自分だったりする。
モテが文学の邪魔をしている。モテは表現行為の動機なのだから、難問である。