時動説
博士は時間を研究している。
厳密には、時間の回転を研究している。
季節は巡るという。
巡るからには、回転軸がなければならない。
たかだか地球の四季のことだから、
その回転軸は、太陽系のどこかに描けるはずである。
この研究には普遍性がある。
地球の季節の回転軸が描ければ、理論は全ての天体に適用できる。
だが研究はいつまでたっても進まない。
糸口さえつかめない。
徒労感はある。
とんでもない難しい問題に取り組んでしまったのではないか。
他の研究者に先を越されたらという恐れもある。
いっぽうで、何か重大な勘違いをしてないかとも思う。
子供にさえ自明で、研究に値しないのではと。
眠れない夜はとうに過ぎて、
日はすでに高い。
太陽は地球のまわりを回っている。
これは天動説で記述できる。
研究の名称は「時動説」にしたいと思う。
厳密には、時間の回転を研究している。
季節は巡るという。
巡るからには、回転軸がなければならない。
たかだか地球の四季のことだから、
その回転軸は、太陽系のどこかに描けるはずである。
この研究には普遍性がある。
地球の季節の回転軸が描ければ、理論は全ての天体に適用できる。
だが研究はいつまでたっても進まない。
糸口さえつかめない。
徒労感はある。
とんでもない難しい問題に取り組んでしまったのではないか。
他の研究者に先を越されたらという恐れもある。
いっぽうで、何か重大な勘違いをしてないかとも思う。
子供にさえ自明で、研究に値しないのではと。
眠れない夜はとうに過ぎて、
日はすでに高い。
太陽は地球のまわりを回っている。
これは天動説で記述できる。
研究の名称は「時動説」にしたいと思う。