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2013-01-27
ハードボイルドの構造
都会から地方都市へ探偵がやってくる。
地方とは政治的社会である。
探偵は本来の目的(謎を解くとか、事件を解決するとか)から外れて、政治的社会との闘争に熱中する。
最後に銃撃戦がある。漱石の「坊ちゃん」では銃のかわりに生卵。
闘いが終わって探偵は地方都市を去る。

ハードボイルドのストーリー。
1. 移動(主人公が都会から地方都市に行く)
2. 闘争
 2a. 交渉(主人公と地元諸勢力との駆け引き、取り引き)
 2b. 物理的闘争(銃撃戦など)
3. 移動(主人公の退場、都会への帰還)

主人公の特性。
都会的。非政治的。暴力的。
駆け引きをさかんに行うが、駆け引きで事態をおさめることはできず、暴力で決着をつける。
すなわち、政治的能力は乏しい。

ヒロインと相棒の問題。
ヒロインは多分にマクガフィン的だが、その役割が増すにつれ話がウェットになるという効果がある。
ハメットの「血の収穫」では、物語のなかばあたりで探偵社から助っ人がやってくる。それとは別に相棒的役割を果たす人物も現れる。
「坊ちゃん」では、早いうちに山嵐という相棒をみつける。ヒロインはマクガフィン的なままなので、話はウェットにはならない。
ヒロインも相棒もハードボイルドに付き物のアイテムである。必須かはわからない。

ハードボイルドと昔話。
多くの昔話は、主人公による共同体の乗っ取りで終わる。典型的には、王女と結婚して国王の後継者となる。
ハードボイルドの主人公は共同体を欲しがらない。たんに破壊する、または破壊しようとする。
古典的西部劇とマカロニウエスタン。後者がハードボイルド。
血の収穫(ハメット)→用心棒(黒澤)→荒野の用心棒(マカロニ)。
ハードボイルドは今も作られているのか。時代・社会背景と物語の形。「宿場」について。