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2017-03-20
三太夫
旅から帰った三太夫は
さっそく妻の額に
三つめの目を穿うがったという
それからしばらく
二人は以前にも増して
仲むつまじく暮らしたと
「ねえ、三太夫、あの茱萸ぐみを採っておくれ」
「いいとも」
三太夫は少し考え
手を伸ばして茱萸を採るかわりに
妻を肩車してやる
そんなことがあった日の夜
妻は同じたがね
三太夫の背中に
愛のしるしを刻んだのだと