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2017-10-18
砂男・楽譜ver.2
前に書いた楽譜だけど、歌いにくいので書き直す。
場面設定は前と同じで、夜の路上で二人の男が出会う。一方の男が一方的に話しかけ、歌う。

台詞 砂男さん、こんばんわ

  シルクハットに燕尾服
   手品師みたいな格好をして
   あなたは今夜も
   人間の目玉を集めているのですね

台詞 楽しいですか
   人間の目玉を集めるのはおもしろいですか
   やりがいはありますか

  やりがいはありますか

台詞 ああ、そうでした
   あなたは半月の巣に
   子どもたちを待たせてるんですね
   子どもたちは、かわいいですか
   お父さんのことは好きですか
   もちろん好きにきまってますよね
   どこの子どもたちだって
   お父さんのことはすきですから

  その子どもたちの餌に

台詞 その子どもたちの餌に
   人間の目玉を持ってかえってあげないと
   いけないんですね
   そんなことを言いながら
   相手の油断を見すまして

  ポケットに隠し持った目つぶしを

台詞 はい、わたしにも半月の巣で
   腹をすかせて待つ子どもたちが
   いるものですから、はい
   ポケットに隠し持った目つぶしの砂を
   思い切り投げつけたのですが
   敵もさるもの

  さるもの
   コートの袖でなぎ払われて
   どうやらことは長引きそう

台詞 知ってましたか?
   夜の路上で
   目つぶしの砂を投げ合っている男たちがいたら

  それはわれわれ砂男族です
   それはわれわれ砂男族です