Magazine Oi!
2016-01-25
ジュラシックホール
トイレの床一面に草が生えている。
ゼンマイに似ているが、高いところは自分の背丈をこえている。
近所に住む大家を呼んでくると、
「まさかこれ大麻とかじゃないだろうね」
と言う。どう見ても大麻ではないが、大家は警察に通報してしまう。
二人の警官が来てトイレをのぞく。
「ああ、これね」と一人が言う。驚いた様子ではない。
「ジュラシックなんとかだな」ともう一人が言う。

時空飛行船が過去から未来にむけて飛行をつづけている。
飛行船はAIと操縦者の脳波で動いているが、ジュラ紀の時空を飛行中に人間の操縦者が食われてしまい、いまは代わって操縦席にすわった爬虫類の脳波で動いている。
その時空飛行船が、過去と未来のあいだにある現在を通過中だという。
そのため現在のあちこちに時空の穴があいてしまった。

「鑑識ではジュラシックホールと呼んでるらしい」と最初の警官が言う。
ジュラシックホールの説明を聞いているうちに、トイレでトンボがわきはじめる。
トイレからあふれ出て、部屋をトンボが飛び交う。
そういえば映画の「ジュラシックパーク」でもさかんにトンボが飛んでたなと思い出す。

関連記事 - ジュラシックモーニング