思い出
古ぼけた詩集に
こんな一節をみつけて
懐かしさのあまり
《ツェッペリンがパリを攻撃するときは、 いつもオリオンの中からやってきた》
ならば作者よ
わたしも言おう
あの懐かしい日々
わたしもパリを眺めていたのだ
地上の銃眼から
おまえが見たという黒い船
そう、夜ごとオリオンのあたりから現れて
パリを襲ったのはこのわたしだ
その悠々として兇々とした
おのれの英姿に酔いながら
積み来った焼夷弾を投げ尽くすや
南天を駆けるオリオンを追って
帰途についた暗黒のツェッペリンは
どうやら、作者よ
おまえも忘れ難いか
こんな一節をみつけて
懐かしさのあまり
《ツェッペリンがパリを攻撃するときは、 いつもオリオンの中からやってきた》
ならば作者よ
わたしも言おう
あの懐かしい日々
わたしもパリを眺めていたのだ
地上の銃眼から
おまえが見たという黒い船
そう、夜ごとオリオンのあたりから現れて
パリを襲ったのはこのわたしだ
その悠々として兇々とした
おのれの英姿に酔いながら
積み来った焼夷弾を投げ尽くすや
南天を駆けるオリオンを追って
帰途についた暗黒のツェッペリンは
どうやら、作者よ
おまえも忘れ難いか