身代わりの木
荷馬車が一台通れるだけの
道というより轍(わだち)かな
そいつが心細くうねって
あたりは
丘や疎林や枯れた川の
せせこましい地形
その道脇に
身代りの木はある
待っているのか
待たれているのか
果てもない西の荒野の
そこだけ地形が
かがまったような場所で
男が一人、身代わりの木の
枝を見上げている
道というより轍(わだち)かな
そいつが心細くうねって
あたりは
丘や疎林や枯れた川の
せせこましい地形
その道脇に
身代りの木はある
待っているのか
待たれているのか
果てもない西の荒野の
そこだけ地形が
かがまったような場所で
男が一人、身代わりの木の
枝を見上げている