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2013-06-16
インスピレーション+ディレイ

- 世にも奇妙な「ダンシング・クイーン」が出現。なんだこいつは・・・ | DDN JAPAN

コアな部分を半自動で作る。
全自動でもいい。
コアな部分とはインスピレーション。
インスピレーションは自作できない。それは外からやってくる。
やって来るか来ないかは運である。運を引き寄せるための自動・半自動。

遠い空で雷が鳴る。
ディレイしつつ聞き手の耳に届く。
→ アンビエント

遠い空でピストルが鳴る。
またピストルが鳴る。
かなしい女の死体の上で、
冷たいきりぎりすが鳴いている。
→ 萩原朔太郎「殺人事件」

片目片腕の剣士というインスピレーション。
あとは愚行の繰り返し。
→ 林不忘『丹下左膳』

『丹下左膳』の登場人物は左膳をふくめ全員間抜け。
作者はそのことを批評的に描いてるわけではない。
ということは、作者も同じように無用心な人物だったのではないか。
インスピレーション+行きあたりばったり。

ニューヨークから火夫として乗組んだ船が、電報一本でどこへゆくかわからない不定期貨物船で、こいつが南米から豪州をまわり、ホンコンから大連へ寄港したとき、そこで脱船して、朝鮮まわりで家に帰ってきた、というのがかれの話であった。
- 長谷川四郎「随筆丹下左膳」

長谷川四郎は林不忘の弟。上の一節は不忘がアメリカから帰ってきたときのこと。

長谷川四郎を見たことがある。
大柄ではないが、もわぁっと大きく見えた。海坊主みたいに。
次の詩は長谷川作品のタイトルを借りた。
- ぼくの伯父さん

次の記事は上で書いたこととは関係ない。
記憶のすきまに
今は黄色い兎がはさまっている
週刊誌の新聞広告を拡大して冷蔵庫に貼り付ける仕事
- 耳の長い黄色い兎