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2014-01-05
ニュージーランドでも人は鳥のエサだった


人を食う鳥がいた。白と黒の巨大な鳥で、トサカは赤く、翼の先端は黄緑がかっている。巨鳥はその鳴き声から Te Hokioi と呼ばれた。この鳥のことは、ニュージーランドの先住民マオリの伝承として、19世紀なかばのニュージーランド総督への報告書に記録されているという。

いっぽう1870年代に、ニュージーランドの湿地帯で、巨大な鳥の遺骨が発見された。発見者の名をとって、この鳥はハースト・イーグル(ハルパゴルニスワシ)と名付けられた。ハースト・イーグルはくちばしや鼻の形状から、ハゲワシやコンドルと同様、おもに腐肉をエサとする鳥と見られたが、CT スキャンなどの現代の技術で骨格を調べ直すと、生きた獲物を襲う能力のあることがわかった。発見されたハースト・イーグルの骨はメスのものだが、翼幅3メートル、体重18キロという大きさは、現存する最大のタカの倍にあたり、時速80キロのスピードで急降下して獲物を襲い、その爪は、獲物を打撃するだけでなく、骨盤のような固い部位にも食い込む。この鳥はキリング・マシンである、Te Hokioi とはこのハースト・イーグルのことであろう、と研究者は言っている。

- ハルパゴルニスワシ - Wikipedia
- PLOS Biology: Ancient DNA Tells Story of Giant Eagle Evolution
- BBC Nature - Haast's eagle videos, news and facts