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2014-01-05
ヒトが昔(今も)トリの餌だった根拠
ドナ・ハート、ロバート・W・サスマン『ヒトは食べられて進化した』(2007年、化学同人)より。
  • ウガンダで猛禽類カンムリクマタカの調査にあたったアメリカ政府の研究者は、住民からこの猛禽との痛ましい出会いをいくつも聞かされた。幼いころ腕をもぎ取られて片腕になった人もいた。当初は信じがたく思ったが、調査からもどるころには作り話ではないと確信するに至った。
  • 野生動物画家D・M・ヘンリーは、ジンバブエの鳥の巣で幼いアフリカ人の頭骨を見つけた。
  • ザンビアでカンムリクマタカの若鳥が登校中の7歳の男の子(20kg)を襲った。この事故について詳しい調査が行われ、幼い子どもが捕食されている可能性が裏付けられた。少年が襲われた場所は巣の近くではなかったから、攻撃の意図は捕食以外にありえない。
  • 成体目前のマンドリル(成体の体重は27kg)や幼いボノボ(成体の雄は45kg)など、カンムリクマタカは大型霊長類を上手に捕食する。カンムリクマタカにとって、ヒトの子どもも同じものに見えるはずである。
  • 1924年に南アフリカで発見されたアウストラロピテクスの幼児の頭骨には、何らかの暴力に見舞われた痕跡があったが、肉食動物の歯による穴がなく、かわりに深く引っかいた跡が残っていた。70年後の1975年、この化石に残された跡が、現代のアフリカに生息するワシが獲物の骨に残す傷跡と一致することが明らかにされた。
ということで、ヒトはトリの餌であったし、今もそうであるらしい。
それはいいとして、自分の考えついたことの科学的根拠を探す作業って、どうなんだろう。向いてるのか向いてないのか。
やってるうちに気持がだんだん盛り下がってくる。
「何かを考えついたら、それを論証するより、お話にしたい」と3年前の自分が言っている。
- 船乗りシンドバッドが女だったとして