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2012-12-25
XFN による人間関係の表現
XFN というのがある。
XHTML Friends Network の頭文字を取ったもので、交友関係をシンプルな記法で表現できる。
WordPress や Movable Type などのブログシステムでは XFN を利用する機能が組み込まれているという(プラグインかも)。ほかのブログサービスでも機能が提供されているのだろう。
で、調べてみた。

XFN ではすべての交友関係をこれらの語彙で表現する。
交友関係     連絡先を知っている  知人  友人  いずれでもない
面識 会ったことがある
職業的関係 同僚 仕事/研究仲間
地理的関係 同じ住所 近所住まい いずれでもない
血縁関係 子供 親 兄弟姉妹 配偶者 親族 いずれでもない
恋愛関係 気になる 首ったけ 付き合っている 親密かつ何らかの約束を取り交わしている
- XFN 1.1 生成ツール

語彙はこれらに限定されているらしい。シンプルである。
注目したいのは、これらの関係が(技術的、手続き的に)相互的関係ではなく一方的関係であること。
ある人 A が B のことを友人だと思っていたら、B を友人であると表現していいいが、B が A を友人であると認める必要なない。A が B を仕事仲間だと思っていても、B は A を無視してかまわない。つまり、XFN における人間関係の表現は一方的なものである。

人間関係を表現するなら、一方的関係だけを記述するほうがよさそうとは前項に書いた。
- 人間関係の問題――「鈴鹿山の巻」の場合
自分が思いつくようなことは、とっくに他人も考えている(しかも、XFN の場合はすでにネット界で広く採用されていた)という例だが、自分の思いつきを支持された感じもある。
現実世界の人間関係をこういう方法で表現できるなら、物語の人間関係にも同じ方法が使える。
前項の例で言えば、机竜之助と島田虎之助の関係は「敵味方」ではなく、竜之助にとっては「敵」だが、虎之助にとっては「敵」でも「味方」でもないということになる。