彼らもまた明らかに我々自身なのだから
小川未明の童話「港に着いた黒んぼ」における「南の島」を「地球」に置き換え、さらにその地球が無数にあるものとすると、革命家ブランキが独房でつづった『天体による永遠』の世界になる。
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何十億という地球の上で、我々が今はもう思い出にしかすぎない我々の愛する人々といつも一緒にいるのだということを知るのは、一つの慰めではないだろうか? 瓜二つの人間、何十億という瓜二つの人間の形を借りて、我々がその幸福を永遠に味わってきたし、味わい続けるだろうと想像することもまた、別の楽しみではないだろうか? 彼らもまた明らかに我々自身なのだから。 ――浜本正文訳『天体による永遠』
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